小論文の問題集を買ってきて、順番にひとつずつ書いている社会人受験生がいます。たしかに看護学校等の社会人入試合格を目指して小論文の勉強を独学でするとなると、そういったやり方になるのですが、この状態を私は「黒闇での化粧」と言っています。真っ暗闇の中で一人で化粧をしているように、自分の顔がどんな出来具合になっているのか、まったくわからないままの状態です。小論文を人に読んでもらうというのは、その状態を脱して、
とってもきれいなよく磨いた鏡に、自分自身の顔を映してみて、自分の思ったような化粧ができているのか、を他人に、そして、自分自身でも共にチェックするようなプロセスです。私は人生の中で一度はしっかりと、そうやって文章修業を経験するべきだと思っています。(敏塾塾長 富士/2014年2月21日)