奈良県立医科大学の研究で、人口あたりの保健師数が多い都道府県は、新型コロナにかかる人の割合が低いことが、明らかになりました。研究は、奈良県立医科大学県民健康増進支援センターの研究グループが、全国の都道府県別に、人口あたりの保健師数と新型コロナの新規感染者の割合(罹患率)について、同時点の統計資料にもとづいて分析(横断面分析)したものです。
研究グループは、オープンデータを用いて、都道府県単位の生態学的研究を行い、都道府県レベルの人口あたりの保健師数と新型コロナの罹患率との横断的関連を検討しました。
研究では、都道府県別人口あたりの保健師数に応じて、47都道府県を五分位に分け、変異型別に層化分析。地域特性の影響を考慮したモデルでは、すべての変異型で、保健師数がもっとも多い第5五分位群を基準とした場合の罹患率比が、第1五分位群で有意に1より高いことから、人口あたりの保健師数が少ない都道府県で、新型コロナの罹患率が高かったことが示されました。<奈良県立医科大学 県民健康増進支援センター/Number of public health nurses and COVID-19 incidence rate by variant type: An ecological study of 47 prefectures in Japan (Environmental Health and Preventive Medicine 2022年5月3日)>
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