6月22日に最相葉月氏が大阪で「私の仕事作法」と題した基調講演をされると知り、行ってきました。最相さんの最新刊は『セラピスト』(新潮社)です。日本における心理療法・「心のケア」のあり方について自ら臨床心理学を大学で学び、クライエントとしてカウンセリングを受け、また、自身もカウンセラーをやって著した大作です。
講演される最相さんの印象は、淡々と事実中心に丁寧にお話をされる、まさに「ノンフィクション」な方でした。話を飾らず、ふくらませず、ご自身の感じたことを細やかな事実描写をもって「口で記述する」ような印象です。「もう少し時間をとり、一人ひとりをしっかり見ていく目があれば」。じっくりと時間を掛けて人のこころや物事に向き合う「待つ」姿勢の大切さについて強調されていました。(敏塾塾長 富士/2014年6月29日)