助産師を目指そうとしている社会人・主婦受験生は多かれ少なかれ、何らかの「いのちに関する大切な体験」があるのではないかと思います。ご自身やご家族、ご友人の妊娠出産、不妊治療、映画やテレビ等での感動の経験、さらに学校での授業や実習、中にはご自身の中絶やご病気、不妊、不幸な経験から助産師を目指している方々もおられると思います。
助産師というと分娩、つまり出産やその前後の専門的ケアに目が向きますが、仕事の領域は本当に幅広いです。たとえば、群馬県助産師会では1998年より「いのちの大切さを伝える出前講座」を開始しています。助産師として啓発・教育に携わるということです。2020年度はコロナ禍に見舞われながらも、小学校を中心に91校の約9千人を対象に開催、累計受講者は33万人です。そういう方面であなたの人生を生きるという選択肢も助産師にはあります。(敏塾 富士)