高齢者向け住宅施設で、卒寿(数え年で90歳)を超えた女性が訪問看護師として働いています。この道70年余りの大ベテラン、池田きぬさん(92)。施設では、自分より年下の入居者を励まし、健康な暮らしを介護と医療の両面でサポートしています。太平洋戦争中、神奈川県内で傷病兵をケアした経験もあり、命の大切さを誰よりも知る頼もしい存在です。
1924年、三重県一志郡大井村(現在の津市)で生まれました。1941年3月に地元の女学校を卒業し、「自立して働くには手に職をつけなければ」と看護師の道を選択。その年の12月には太平洋戦争が始まりました。最初の現場は、日本軍(当時)が療養所として接収した神奈川県内の旅館でした。19歳で傷病兵の看護要員として召集され、軍医の指示の下、栄養失調で結核を患った傷病兵の食事の介助。銃で撃たれた男性の腕から弾丸を取り除く治療にも携わりました。
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