周囲に田畑が広がる三重県津市の住宅型有料老人ホーム「いちしの里」。水色のエプロンを身に着けた看護師、池田きぬさん(94)が「お元気ですか」と寝たきりの男性(94)に声を掛けます。後輩と息を合わせ、男性をあおむけから横向きにし、腰の床ずれを手際よく処置しました。
太平洋戦争中に19歳で看護要員として召集され、この道75年。最初の職場は旧日本軍が病院として使っていた神奈川県内の旅館で、栄養失調や片足を失った傷病兵の治療に無我夢中で携わりました。終戦後は故郷の三重に戻り、病院などに勤務。結婚、出産を経て看護管理者になりました。還暦を過ぎても現役を続け、88歳で訪問看護師として今の職場に通い始めました。「資格のおかげで働けた。その時のありがたさが、今も看護師を続けている理由」と言います。
くわしくは産経新聞でご覧ください。