「妊婦健診」などを医師ではなく、助産師が担当する「助産師外来」の取り組みが県内の病院でも進んでいる。助産師は、保健師助産師看護師法に基づく国家資格で、正常出産であれば単独で担当できる。病院の産婦人科では産科医の介助的な役割を担うことが多いが、医師不足によって産科医の負担が過大となる中、厚生労働省が昨年3月、病院内の助産師の力を活用するために設置を推奨して以来、助産師外来は全国的に広まっている。
県医務薬務課によると、5月現在で助産師外来を導入しているのは県済生会病院、福井赤十字病院、福井愛育病院、県立病院(いずれも福井市)、敦賀市立敦賀病院の5病院。市立敦賀病院の山崎洋・産婦人科部長(55)は「心身両面で助産師が妊婦へ与える安心感は大きい。うまく役割を分担していきたい」と期待を込め、助産師として外来を担当する中西真由美・同科看護師長(50)は「出産経験者も多く、〈先輩ママ〉としてのアドバイスもできる。大きなやりがいを感じています」と話している。
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