本書は「コミュニケーション臨床応用学」と呼べるほど、首尾一貫した理念と体系に基づいて記述されている。理学療法・作業療法領域では、往々にして用語の定義があいまいな書籍が多いが、本書は登場する用語をまず明確に定義し、次に論点を展開して解説しているため、読者にとって非常に理解しやすく、著者のメッセージがダイレクトに伝わってくる。
本書には、著者の「コミュニケーション」に対する幅広い知識と、これまでに携わってきた臨床・教育・研究場面での生きた経験を基にした深い洞察が凝縮されている。学生はもとより、複雑な人間関係、個別性の高い臨床現場の中で働く理学療法士・作業療法士のみならず、あらゆる関係者にぜひ一読していただきたい珠玉の1冊である。
くわしくは医学書院でご覧ください。