塾長ブログ「一粒万倍」小論文 - 社会人入試

社会人・主婦の看護学校受験生へ|小論文入試の意義と大切さ

小論文の受験対策や入試に直面している社会人や主婦の皆さま、日々、本当にお疲れ様です。その努力はあなたの成長と未来への大きな一歩となるでしょう。がむしゃらに勉強するだけではなく、小論文試験の背後の目的や意義を深く理解することで、単なる「勉強」としての時間が、価値ある「学び」へと変わっていきます。その意義や大切さを共に考えてみましょう。

1. そもそも小論文試験とは?
小論文試験は、受験者の多様な能力を評価するための試験です。与えられたトピックや課題文に対して、自らの意見や考えを文章にまとめることが求められます。その過程で、論理的思考や情報の整理、そして表現力だけでなく、読解力、社会経験の活用、事実と意見の区別、適切なエピソードの選択とその表現方法、社会人としての基本的なスキルや人物像が問われます。(小論文試験と言っても学校によって傾向は違います。作文試験のような学校も多いです)

2. 看護系の学校では、なぜ小論文試験が多いのか?
看護では、患者さんやそのご家族、医療スタッフとの言語的記録、コミュニケーションが非常に重要です。そのため、受験生での情報整理をする力や伝える力だけでなく、志望校にもよりますが、その受験生の社会経験や人物像まで小論文で見ようとしている学校もあります。小論文試験は、その多面的な評価を可能にするツールとして活用されています。

3. 論理的思考の重要性
看護師や医療スタッフとして働く上で、迅速かつ正確な判断が求められます。そのための基盤となるのが論理的思考です。この能力は、情報を整理し、必要な知識を適切に活用して解決策を導き出すために必要です。小論文試験を通じて「考える力」を見ようとしている、ということです。

4. 読解力と社会経験の活用
小論文試験では、課題文の正確な読解が必要です。課題文を読まずに、自分の意見を述べても、それはただ一方的な主張になってしまいます。課題や出題の意図、内容をとらえて書かないといけません。また、志望校にもよりますが、社会経験をもとにしたエピソードの選択や書き方がポイントとなるケースも本当に多いです。自身の経験を踏まえつつ、課題文のニュアンスを捉える力が問われます。

5. 事実と意見の区別
自分の意見を述べる際、事実と意見を明確に区別することは重要です。信頼性のある情報を基にして意見を形成し、その根拠を明確に示す能力が求められます。もちろん入試本番ではリサーチをしたり、参考文献を付けたりは難しいとしても「~と思う」「感じる」という内容ばかりになっていたり、誰の意見か、事実なのか、区別できずに書かれているのは良くありません。

6. エピソードの選択と書き方
エピソードは、時に、自分の考えを具体的に伝えるための強力なツールとなります。しかし、どのエピソードを選ぶか、それをどのように表現するかがキーとなります。ふさわしい課題で、ふさわしいエピソードを選んで、伝わるように書く必要があります。

7. 社会人基礎力と人物像
社会人基礎力とは、職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力です。経済産業省が2006年に提唱した概念で、もともとは企業と学生の間の「社会人に必要な能力の認識差」を埋めるために定義されました。社会人入試や特別選抜試験でも、この概念で考えると小論文の意図が見えてきます。責任感や協調性、コミュニケーション能力など、文字の背後に隠れたあなたの魅力や価値観、人物像まで見られます。(ただし、課題文や出題を正しく把握することが前提です)

皆さまの小論文試験勉強が、受験だけのためではなく、あなたの成長と未来のための大切なステップとなることを心より願っています。敏塾の個別指導を受けたい、という方々は、下のうさぎボタンをクリックして無料資料をご請求ください。郵送いたします。(敏塾塾長 富士/2023.9.26)

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